サンキューベースボール

 あらっ★★と思わず声をあげてしまいそうになったのは午前7時44分に乗り込んだ電車の中。目に飛び込んできたのは電車の中刷り。それもそのはず、その中刷りはなんと、わたしが以前ロケ地手配会社で働いていたときに担当していた「TBSサンキューベースボール」のものでしたっ。私の涙の体験の数少ない結晶でした。蛍ちゃんと極楽トンボの山本が出てるやつです。

 わたしはこの撮影場所のロケ地を探すのを任されました。しかもボツをくらいまくりで転々とバッティングセンターをめぐって延々と歩き回ってたの・・・。初めは「昔ながらのバッティングセンター」を探してくれって言われて必死に探していたのに、やっと見つけた3箇所のバッティングセンターの資料を提供する前に制作側から「こっちでちょっと近代チックなバッティングセンター探してきてそれに決まりそう」といきなり言われてこの業界の厳しさと理不尽さを教えていただいた企画でした。それでも「こっちから頼んでおいて申し訳ないので現場を仕切ってもらうのはそちらにお願いしたいのですが」といわれて、会社に入ってまだ一週間ちょっとの私がいきなり制作者側のお偉いさんたちを仕切ることになってしまいました。かんなり形だけだったけど・・・(泣)そのときはわたししか空いてる人がいなかったからというだけでっ・・・。ほとんど社会科見学に来ている学生でした。もしくはギャラリー・・・。バッティングセンターの店長さんにすごーく同情されたのを覚えています・・。

 ホントにバッティングセンターみたいなところは「撮影隊です」って言うだけで8割がた邪険に扱われてしまう。撮影でいくつかのロケ地に立ち合わせてもらった時に、どんなにテレビの撮影に協力的なところでもバラエティなどに貸した時の苦い経験を場所を貸してくれた人からずいぶん聞かされました。この時のバッティングセンターの店長だって(かなりいい人だったのに)バラエティに貸したらめちゃくちゃにされたことがあるって言っていました。バラエティだけじゃなくても無神経な撮影隊の人はいるみたいです。ほんと、この世界って理不尽なことだらけ。でもこの世界だけではなくて社会に出て働くことがそういうことなのかなと思ってしまいました。

 
 私はこのロケ地手配会社にいる間に立派な電話恐怖症になっていた気がします☏。