疾走

 2年前からはまり始めた重松清の文庫に再び没頭する・・。12月に映画化するという「疾走」をまだ読んだことがなくてこないだ本屋に立ち寄ったついでに購入してみました。表紙もすごいけど内容も今までにないくらいすごかったよ・・。

 私がなんで重松清に没頭し始めたかと言えば、自分がごまかしてきたり目を背けてきたことをざっくりとえぐられるような、、、いや、えぐられるというか、直視しなきゃならない状況を作られるような、とにかく逃げ場がなくなる感じが、読み終えた後に爽快な気分にしてくれるから。決して内容は明るくない。明るくないけど気持ちが良くなる。

 「疾走」は上・下に分かれているにも関わらずぐわーっと3日で読みきってしまった・・。ページをめくる感覚すら覚えていないくらい。おそらく何年か前の私だったら恐くなって途中で読まなくなってしまいそうな描写もあった。まだ頭の中に映像がくっきり・・よりも少し弱いけど「余韻」というにはまだ足りない位の強さでゴーンゴーンと鈍い鐘の音のように響いてる。やばい・・。今になってちょっと気持ち悪くなってきました(泣)気持ち悪くなってきたけど気分は爽快。ホント、主人公の男の子だけじゃなくて私もこの3日間疾走したよ。全力で。なんか一大イベントを終えたかのようにぐったりしてきました。